
#3 BARに行く際の服装はどうしたらいいの?
―― はじめてBARに行くあなたへ ――
「どんな服で行けばいいの?」に、やさしく答えます
「BARに行ってみたいけど、どんな服で行けばいいんだろう?」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
普段あまりBARに行かない方や、これから初めて行こうとしている方にとって、「服装」は少し気になるポイントかもしれません。
実際にBARで働いている中で、「Tシャツでもいいの?」「スーツじゃないとダメなの?」というご質問をいただくことも多くあります。
今回は、BARに行くときの服装について、初心者の方にも分かりやすく、基本的な考え方から具体例までをご紹介していきます。
まず知っておきたいのは「BARによって違う」ということ
ひとくちに「BAR」と言っても、その雰囲気やスタイルはさまざまです。
カジュアルなBARから、本格的で落ち着いたBARまで、個性豊かなお店がたくさんあります。
たとえば、明るい照明とにぎやかな雰囲気のカジュアルなBARであれば、Tシャツやジーンズでもまったく問題ありません。気軽に立ち寄れて、服装も自由なスタイルで楽しめます。
一方で、静かで大人の空間を大切にしている本格的なBARでは、あまりにラフな服装はお店の雰囲気と合わないこともあります。
つまり、「どんな服が正解か」は、そのBARによって違うというのが大前提です。
そのためには、事前にお店のホームページやSNS、Googleマップなどで写真を見て、雰囲気をつかんでおくと安心です。
お店の外観や内装を見るだけでも「自分の服装が浮かないかどうか」はなんとなくイメージできるはずです。
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オーセンティックBARに行くときは、少しだけ気をつけて
今回ご紹介したいのは、「オーセンティックBAR」と呼ばれる、本格的なBARに行くときの服装です。
“オーセンティック”とは、「正統な」「本物の」といった意味で、落ち着いた雰囲気の中で、バーテンダーが一杯ずつ丁寧にカクテルを作ってくれるようなお店を指します。
カウンターには静かな音楽が流れ、お酒と向き合う時間を大切にする場所。そんな空間だからこそ、服装にも少しだけ気を配ると、より気持ちよく楽しむことができます。
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「STAY BAR.」の舞台、BAR五での服装について
STAY BAR.の撮影の舞台にもなっているお店、恵比寿の「BAR五(バーゴ)」では、服装について厳格なルールは設けられていません。
実際にマスターの西川大五郎さんは、
「Tシャツやスニーカーでも全く問題ないですよ」と言ってくれています。
ただし、お店の雰囲気を壊してしまうような“過度な軽装”や“露出の多い服装”は控えてほしいとのこと。
お店や周りのお客様に対して最低限の気遣いさえあれば、あとは自分らしく、自由に楽しんでほしいというのが西川さんのスタンスです。
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避けた方がいい服装は?
オーセンティックBARでは、「清潔感があること」と「過度にラフすぎないこと」が大切です。
お店によっては、あまりにカジュアルすぎる服装だと入店をお断りされることもあります。
避けた方がよい服装の例としては、次のようなものがあります:
• サンダルやクロックスなどのラフすぎる靴
• タンクトップや短パンなど、肌の露出が多い服
• 大きなロゴや派手すぎる柄の服
• 強すぎる香水や汗が気になる服
もちろん、「絶対にNG」というわけではありませんが、静かで落ち着いた空間では、周囲のお客様への配慮も大切です。
どんな服装がおすすめ?
それでは、どんな服装で行けば安心なのか。
ポイントは以下の2つです:
• 清潔感があること
• TPO(時・場所・場合)に合っていること
具体的には、以下のようなスタイルがおすすめです。
• 襟付きのシャツ(無地や落ち着いた色のもの)
• ジャケットやカーディガン(寒暖に応じて)
• シンプルなスラックスやチノパン
• 革靴やローファー(きれいめなスニーカーも)
たとえば、白シャツにネイビーのジャケット、ベージュのパンツに落ち着いた靴。
こうした服装であれば、ほとんどのオーセンティックBARで浮くことはありません。
高価なブランド品は必要ありません。「この場所を大切に思っている」という気持ちが、服装に出ていれば十分です。
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服装は、自分自身の“準備”でもある
BARという空間は、お酒を飲むだけの場所ではありません。
自分自身と静かに向き合える、ちょっと特別な時間を過ごす場所です。
だからこそ、その空間に合わせて、ほんの少しだけ背筋を伸ばし、装いを整えてみてください。
自然と気持ちが引き締まり、所作が丁寧になり、バーテンダーとのやりとりや、グラスを傾ける瞬間も、いつもより豊かに感じられるはずです。
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まとめ:迷ったら、「清潔感」と「気遣い」を
服装に“正解”はありません。ですが、BARに行くときは「その場に合わせる意識」がとても大切です。
迷ったときは、「清潔感があるか」「周囲の空気に馴染めそうか」という2つを意識してみてください。
気取る必要はありません。でも、「今日はちょっといい時間を過ごしたい」という気持ちを、服にも込めてみてください。
それだけで、あなたのBARでのひとときは、ぐっと豊かなものになるはずです。